約 1,319,781 件
https://w.atwiki.jp/kaldas/pages/35.html
ゼロが主人公のサブストーリー。 別名『裏サブストーリー』 デデデ大王編と密接に関係する。 バトルが多いほかのものとは異なり、ゼロ編は主人公であるゼロが破格の強さを持っているためか、戦闘が少ないのが特徴。
https://w.atwiki.jp/bearishkato/pages/13.html
COD3 公式HP 参考動画 交流戦日程表 月 日(曜日) 時間 8月 検討中・・・ 18:00~(予) 好きな兵種 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 LIGNT ASSAULT 3 (38%) 2 RIFLEMAN 2 (25%) 3 SCOUT" 2 (25%) 4 SUPPORT" 1 (13%) 5 ANTI-ARMOR" 0 (0%) 6 HEAVY ASSAULT 0 (0%) 7 MEDIC 0 (0%) その他 投票総数 8 ライフルメンが一番だ!! -- ゆたか (2007-11-23 13 49 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/automata_ex/pages/29.html
共通(アダム/イヴ)身体の構成要素 服装の意味 アダムとイヴの関係 アダム自分たちの名前を「カイン」「アベル」にしなかった理由 アダムの眼鏡が廃墟都市のあの場所にある理由 イヴイヴの生まれ方 胸部に浮かび上がるマーク 共通(アダム/イヴ) 身体の構成要素 ケイ素を主体とした特殊素材で構成されており、ほかの機械生命体と全く異なる見た目を持つ。(出典:美術記録集) 服装の意味 赤い爪のついたグローブ、鱗のようなボトムスはドラゴンを思わせるが……。 アダムとイヴをドラゴンに結びつけて考えるには、いささか材料不足か。 アダムとイヴの関係 アダムは「ネットワークに繋がれている」という意識が強いので、アダム側からすればイヴとは同じ個体・一心同体だという認識があり、他人というより自分自身として見ている。 イヴはアダムよりも自我が発達しており、「あの人と俺は違う」という意識が強い。 (出典:超ネタバレ!「NieR Automata」ディナートークショウ@STORIA) アダム 自分たちの名前を「カイン」「アベル」にしなかった理由 性別や兄弟関係を基準とするなら「アダム(男)」「イヴ(女)」よりも「カイン(兄)」「アベル(弟)」のほうがふさわしい。 推測:弟殺しの逸話だから避けた? アダムの眼鏡が廃墟都市のあの場所にある理由 イヴが置いたから。 (出典:超ネタバレ!「NieR Automata」ディナートークショウ@STORIA) イヴ イヴの生まれ方 DOD3の花のリプログラムを彷彿とさせる演出。 あばら骨のあたりからイヴが生まれるのは聖書オマージュか。 ちなみに、DOD3のワン(弟)もあばら骨から作られた。こちらも聖書オマージュか。 胸部に浮かび上がるマーク DODの「天使の教会」を思わせるマーク。 このマークが入っているのは、人類の過去情報から学習し「人間の真似」をするため。表示することを指示したのはアダム。(出典:設定資料集)
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/541.html
予想外の出来事が起こると、思考は活動を停止する。 それはトリステイン魔法学院の貴族達ですら例外でなかった。 ギーシュも、ルイズも、キュルケも、シエスタも。 ただ一人、ジョセフだけが怒りに満ちた眼差しでギーシュを見据えていた。 「……何だね、これは?」 足元に落ちた手袋と、それを投げ付けた平民の老人を交互に見やりながら、ギーシュは静かに言葉を発した。 人は怒りが頂点を突き抜けると、逆に精神は平静に近付くのだという。 この人の輪に加わっている少年少女達は“真の怒り”という言葉の意味は知っていても、それを目の当たりにすることは初めてだった。 だがジョセフはその怒りを見てもなお……いや、むしろ更に怒りを掻き立てるように、口元を笑みの形に歪めた。 「その年で耳が遠くなっとるんならお先真っ暗じゃのォ。じゃあもう一回お前さんの頭でもわかるようにゆゥ~~~~~っくり言ってやろう。 わしゃあお前に決闘を挑んだと! そう言っておるッッ!!」 その言葉に生徒達は、段々と意識を現実に戻してきていた。速度は人それぞれではあったものの、それは静かな水面に小石を落として生まれた波紋のように、彼らに興奮を生み出した。 「け……決闘だッ!」 「それも、平民から貴族にだぞ!」 「有り得ないッ! そんなの見たことねェッ!」 「こいつぁ見物だぞ!?」 そして興奮は、僅かな時さえ置かずして、熱狂を呼び込んだ! 「ちょっ……ちょっと待って! そんなの私が認めないわ! ナシよナシ、そんなの無効だわ!」 人よりやや遅れて正気に返ったルイズが、懸命に間に割って入ろうとした。 が、もはやゼロのルイズ一人の叫びは、食堂にいる全員の歓喜の前には、嵐に対する蚊の羽音程度の意味しか持っていなかった。 ただでさえ体面とプライドを重んじるギーシュが、度重なる侮辱を受けて黙っていられるはずもなく。 退屈な学園生活に飽き飽きしている生徒達が、降って沸いた一大イベントを黙って見逃すはずもなく。 ルイズの言葉は、この場の誰にも届くことはなかった。 「いいだろう……平民風情が貴族に楯突く事がどういう結果をもたらすか、その耄碌した頭に叩き込んでやるッッ!! 二十分後、ヴェストリの広場に来るがいい!」 去り際に、足元に落ちていた手袋を踏みにじり、そしてジョセフの足元へ蹴り飛ばしてからギーシュは足音も荒く生徒達の輪を潜り抜けていった。 ジョセフはくっきりと足跡の付いた革手袋を手に取ると、ズボンではたいて埃を落としてから、義手に手袋を被せようとしたところで。 「こッ……この、ボケ犬ぅぅぅぅぅぅ!!!」 ルイズに臑蹴りを食らった。 「ぐぉ!? あいっちぃ~~~~~。何するんですじゃご主人様!」 蹴られた臑を押さえてぴょんこぴょんこ跳ねながら、ジョセフは形ばかりの抗議をした。 「それはこっちのセリフよボケ犬!! 何勝手に決闘なんて申し込んでるの!? 今からあたしが一緒についてって謝ってあげるから今すぐギーシュを追いかけるのよ!」 「ああ、そりゃあ無理な相談ですなあ。向こうも今更謝られたくらいで許すはずもありませんしなあ。それに……」 茫然自失、という単語をその身で表わして、ただ跪いたままジョセフを見上げているシエスタに視線をやり、ジョセフは静かに言葉を紡いだ。 「何があったのかわしゃ全く知りませんが、あのお坊ちゃんはわしの友人を侮辱した。そいつぁどう逆立ちしても許せることじゃあありませんのでな」 「だからって! 平民が貴族に決闘なんか挑んだって勝てるわけないじゃない! ドットだけれどギーシュはれっきとしたメイジなのよ!? ドラゴンにしなびたニンジンが決闘挑んでるのと同じくらいのことをアンタはしてるのよ!?」 ジョセフはルイズの懸命な主張を聞きながらも、改めて義手に手袋を被せ。そして逆に、ルイズに問い返した。 「ではご主人様は、『ゼロのルイズ』とバカにされて怒りはせんと言うのですかな? あのお坊ちゃんはそれだけのことをしたのだ、とわしは申し上げているのですが」 その言葉は効果覿面だった。 ルイズは瞬時に頭に血を上らせると、その小さな拳でジョセフのボディにストレートを叩き込んだ。 「もう知らないッッ!! アンタなんかギーシュに殺されちゃえばいいのよッッ!!」 そう吐き捨てて、ルイズは生徒達の輪を駆け抜けていった。 目端の利く連中は早速ヴェストリ広場に向かい、観戦に適した場所を取りに走っていた。これから生徒達の退屈しのぎの生贄となる老人を興味深げに見ていた生徒達は、これから数分後に生徒達が集まった広場を見て、自分の迂闊さを呪うハメになるだろう。 ジョセフはルイズに殴られた腹を軽く摩りながら、未だに呆然としたままのシエスタに手を差し伸べた。 「いやはや、災難じゃったのうシエスタ。ケガはしとらんか?」 差し出された手とジョセフを見上げていたシエスタは、やっと正気を取り戻すと、思わずジョセフの太腿にしがみ付いた。 「ジョ……ジョセフさんっ! あっ、あ、あの……! 殺されます! 今すぐ……今すぐ、ミスタ・グラモンに謝りにっ……! 私が、私が粗相したのですから、私さえ罰を受ければいいだけの話なんですからっ……!」 半ば錯乱したシエスタを見たジョセフは、シエスタと同じ目線にまで跪いたかと思うと、彼女の背に太い両腕を回し、緩く抱きしめた。 突然の行為は、突然ジョセフが決闘を挑んだ時と同等の鼓動をシエスタにもたらした。 「なぁに、心配などしてくれんでいい。わしはさっきも言ったが、経緯はどうあれアイツはわしの友人を侮辱した。友人を侮辱されて黙ってられるほど、わしは人間が出来ちゃおらんのじゃ」 力強いジョセフの腕に抱かれている今と、今日会ったばかりの自分を友人と呼んで、自分が侮辱されたからと決闘まで挑んだという事実。 シエスタの心には、まるで乾燥しきった砂漠に水を垂らしたかのように、ジョセフの存在が早く強く染み込んでしまった。 錯乱していた心も、この強い腕なら何とかしてしまうのではないか……そんな錯覚にさえ捕われて、安堵し、落ち着いていった。だが現実がそんなに甘く行かないのは知っている。メルヘンやファンタジーみたいに都合よく行かないのは、良く知っている。 けれどシエスタは、心の中に渦巻く沢山の言葉を飲み込んで。どうしても言わなければならない言葉だけを、返した。 「…………お怪我なんか……されたら、イヤです。必ず、必ず……御無事に、戻ってきてくださいっ……」 感極まってジョセフの胸に顔を埋めるシエスタを、ジョセフは優しく頭を撫でてやった。 「すまんが、ちょっと決闘する前に腹ごしらえなぞしたいんじゃが。ちょっと余り物でええから分けてくれたら嬉しいのう」 波紋で空腹が紛れているとは言え、食うと食わないとではやはり気分が違う。何より、先程食べた脂身の旨さに、粗食を続けているのがどうにもバカらしくなったというのもある。 シエスタはその言葉に、小さく吹き出して。頬に流れていた涙を袖で拭うと、勢い良く立ち上がった。 「でしたら……厨房に行けば賄いがあるはずです。私から事情を話して、分けてもらいましょう」 「おお、それは有難い。ではお言葉に甘えて御馳走になりに行くとするかの」 そう言いながらシエスタの後ろについていきながら、はた、とこれまでの演技が全部台無しになったことに気付いた。 (あっちゃー。丸一日掛けてお嬢ちゃんにわしがただのボケ老人だと信じ込ませたというのに、ついついやっちまったぁ~~~。かと言ってあんのクソガキにわざと負けるなんてシャク過ぎるわいッ。しょうがない、こうなったらヤケじゃッ) 厄介事から遠ざかる為の策略を自分の手でぶち壊した。だがたとえ本当にシエスタが一方的に悪かったとしても、自分の友人があんな扱いを受けているのを黙って見逃したら、ジョースターの人々が自分を許してくれるはずもない。 他の誰あらぬ、ジョセフ・ジョースターが許すはずもないッ! 厨房につくと、既に騒ぎはここまで到着していたことを二人は知った。 「このトリステイン魔法学院史上初めて貴族に喧嘩を売り付けた平民」であるジョセフは、異様なまでの大歓迎を以って厨房に受け入れられた。 中でも一番の歓迎を見せたのが、コック長であるマルトーだった。 えらくトッピングの多いシチューを持ってきながら、帰ってきたら何が食べたいか、と冗談半分に聞いて来た彼に、ジョセフはフライドチキンをリクエストした。 「帰って来た頃にゃ揚げたてが食べられるじゃろ。腕に選りをかけといてくれ」 ジョセフの言葉を彼一流の大口だと受け取ったマルトーの好感度が飛躍的に上がったのは、言うまでもない。 シチューを食べ終わったジョセフは、シエスタに伴われて広場へと向かう。 普段は閑散としている広場は、噂を聞きつけた学院中の生徒達で溢れており、姿を見せたジョセフに嘲笑交じりの歓声を上げた。 貴族同士の決闘は禁じられているとは言え、これは平民と貴族との決闘である。そしいて平民から挑んだ決闘を貴族が受けた以上、平民がどうなってもいいということである。 これから始まるカーニバルを期待する生徒達に、シエスタは怯えを見せたものの、ジョセフはあくまでも泰然とした様子を崩すことはなかった。 「よく来たな平民! 覚悟は済ませてきたんだろうな!?」 生徒達の輪の中心で、着替えを済ませてきたギーシュが待ち構えている。 ジョセフは悠然と立っているギーシュを見やると、帽子のつばを軽く指先で押し上げた。 「抜かすな、クソガキが。出来の悪いガキを叱るのは年寄りの仕事じゃよ」 To Be Continued →
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1580.html
「なんという事だ…」 目の前が真っ暗になったモット伯がうめく。 「約束を…守ってくれますね?」 自分を打ち破った平民を忌々しげに見る。 一瞬衛兵達を呼び、目撃者共々消すと言う選択肢が頭に浮かぶが、すぐにメイジが一人もいない衛兵達では、逆に返り討ちにあうだけだと思い直した。 こうなったら、せめて潔い態度を見せ、少しでも貴族の矜持を見せようと観念する。 「わかった…約束どおり私のコレクションの一冊を君に」 「え?僕はシエスタさんを」 「も、モット伯!ちょっと、ちょっとこちらへ!」 二人の間に割り込んできたミス・ロングビルが、モット伯を部屋の隅に連れて行く。 「み、ミス・ロングビル?先程あの平民が、何か気になる事を」 「いいですかモット伯!このままではモット伯の立場が非常に悪くなります! 王宮勅使にまで抜擢される貴族が平民に敗れるなんて…と!」 「ま、まぁ確かに…」 ミス・ロングビルの勢いに気圧されてしまい、ついつい頷いてしまう。 「そこで、今回の事は貴方が勝利したという事にすると説得してみます」 「ほ、本当かね!?」 思わずその提案に飛びついてしまい、先程生まれた疑問も、頭の片隅に追いやってしまうモット伯であった。 そのころ育郎の主人であるルイズは。 「あらルイズ、イクローはどうしたのよ?」 一人で食事をとっていた所を、キュルケに話しかけられていた。 ちなみに育郎がいないにもかかわらず、ルイズの回りには誰もいない。 遠巻きに眺める生徒達は各々 「奴がいない!魔界に帰ったのか!?」 「馬鹿!見えないといって、いないとは限らないぞ!」 「感じる…ルイズの隣に誰かいるのを!間違いない、俺霊感強いんだよ」 等と相変わらず好き勝手に騒いでいた。 「…出かけてるのよ」 「何処に?」 キュルケの後ろにいたタバサがルイズに問いかける。 「何よ、貴方まで…ミス・ロングビルが出かけるから護衛を頼まれたのよ」 「学院長の秘書の?なんで?」 「いつもお世話になってるからって…あいつ、あの人に文字を教えてもらってるの」 「なーんか怪しくない?ねぇ、タバサ。貴方はどう思う?」 「別に」 いつも通り感情の無い声で答え、タバサは手に持った本を読みだした。 「もう、素直じゃないんだから…」 「なにが怪しいのよ…言っとくけどね、ミス・ロングビルはモット伯に招待」 「おや?イクローはどうしたんだいルイズ?」 言い返そうとするルイズに、今度はギーシュが話しかけてきた。勿論その横には、何時ものようにモンモランシーが控えている。 「なによあんたまで…っていうか、前から気になったてたんだけど、なんで貴方なにかとイクローを気にしてるの?」 「そう言えばそうね。貴方が女の子以外を気にするなんて珍しいじゃない。 もしかして…モンモランシーがいつも引っ付くようになったから、今度は男にでも鞍替えを…イクロー結構いい男だし」 「へ、へんなこと言わないでよツェルプストー!そんな…ち、違うわよね?」 「そんなわけないじゃないかモンモランシー!ぼ、僕が愛するのは世の美しい女性全てであって、間違っても男なんて」 「美しい女性………全て?」 底冷えするモンモランシーの声に、みるみるうちにギーシュの顔が青くなる。 「い、いや違うんだモンモランシー…その、美しい花は誰にでも感動を与えるだろ? 僕にとって女性はそういう存在であって、でも君だけはほかと比べようのない、 この世で一番の」 「で、貴方は2番以降の花をどうするつもりなの?」 「えーと…」 二人のやり取りを見ながら、キュルケが溜息をつく。 「嫌ね、自分に自信のない女って…」 小さな声で言ったのだが、モンモランシーはその言葉を聞き逃さなかった。 「…貴方、今なんて言ったの?」 ひぃ、とあまりの迫力にギーシュが悲鳴をあげるが、当のキュルケは涼しい顔でその視線を受け止めている。 「あら、聞こえちゃった?そうね、男をつなぎ止める自信がないってのは、自分に魅力がないって言ってるのと同じじゃなくて?」 「なんですってええええ!」 「モンモランシー落ち着いて!キュルケ、もうちょっとこういい方ってものが…」 必死になってモンモランシーをなだめようとするギーシュだが、一方のキュルケはからかう気満々でニヤニヤして、モンモランシーの怒りを煽っている。 「違うの?じゃあなんで貴方決闘の時から、四六時中ギーシュと一緒なのよ?」 「へ?」 その言葉に途端に真っ赤になって、モジモジしだすモンモランシー。 「えーと、そ、それは…」 「ど、どうしたんだいモンモランシー?」 「あら?そんな反応されると気になるじゃない」 「え?何々?」 「………」 ルイズはおろか、タバサまでも本から視線を外し、モンモンランシーを見る。 「そ、そんなことより、なんでギーシュがあいつを気にしてるのかって事でしょ!」 「えー、別に良いじゃない?」 「ほら、ギーシュ!さっさと言いなさい!」 「わ、わかったよモンモランシー」 ギーシュも気にならないではなかったが、愛しいモンモランシーの頼みなので、素直に話し出す。 「その…まあなんだ、経過はどうあれ、僕は彼に助けられたじゃないか?」 「それに恩を感じたの?」 ルイズがいまいち納得の行かない顔をして、疑問の声をあげる。 「うーん、そこら辺はいまいちはっきりしないと言うか…いや、そうかな?」 「何よそれ?」 今度はモンモランシーが呆れた声をあげる。 「とにかくそれもあるんだけど…なんというか、僕は衝撃を受けたんだよ」 うんうんと頷いてギーシュが続ける。 「その…僕はこれまで、極端な話、凄いメイジになれば、立派な貴族になれると思ってたんだ」 「なんというか…本当に極論ね」 キュルケの言葉に相槌を打ちながら続ける。 「うん、けどやっぱり優秀な魔法使いにならないと出世とかは… グラモン家の名を汚さないためにも、ちゃんとした役職につかないと」 ルイズが頷く。彼女自身誰よりも立派な貴族足らんとして、日夜魔法を使えるように努力をしているのだ。ギーシュの考えはよくわかる。 「でも貴方元帥の息子なんでしょ?口を利いてもらえれば、それなりの役職に つけそうなものだけど?」 その言葉にキョトンとなるギーシュ。 「そんなの、僕の力じゃないじゃないか?それじゃ立派な貴族なんて言えないよ。 それに…そんな情けない貴族じゃ、モンモランシーも嫌だろ?」 「ギーシュ…私の為に…」 「当たり前じゃないか、モンモランシー…」 「…それはいいから話を続けなさいよ」 いまにも抱き合いそうな二人に、ルイズがうんざりした顔を向ける。 「あ、うん…えっと、つまりだ、とにかく強い力を持てば、それだけ国にも奉仕できるし、上を目指す事も出来る。けど、彼はあれだけの力をもってるのに平民を助けようとするし、決闘を挑んだ僕の命まで救った… そりゃ、死にそうになったのは彼にやられたからだけど、それ以前に僕は彼に 手加減無しの攻撃をしてるし…とにかく、それだけ凄いのに威張りもしなければ、力をひけらかそうともしないじゃないか? それでだ、僕はその…彼に感銘を受けたと言うか、好意を感じたというか…」 ルイズとモンモランシーが、いまいち要領を得ないと言う顔をしている中、半ば呆れた顔でキュルケが口を開いた。 「つまり…貴方イクローと友達になりたいんでしょ?」 「「へ?」」 ルイズとモンモランシーの声がハモった。 「う、うん。まあ友達と言うか、仲良くしたいと言うか… でも、決闘の事を思い出すと、どことなく気まずいし。だからちょっとずつって」 「女の子には積極的なのにねぇ…にしても、以外に真面目だったり、貴方アタシが思ってたより面白い男だったのね」 珍しくキュルケが感心した声を出す。 「な、なによ面白い男って…」 「良い男って意味よ。よかったわね、モンモランシー」 「はっはっはっ、そんな事言われると照れるじゃないか。ね、モンモランシー?」 「もう、すぐに調子に乗るんだから…」 「さて、それは良いとして… 次はモンモランシーがギーシュといつも一緒にいる理由を聞かないとね」 先程からかおうとした時と同じように、ニヤニヤ笑ってモンモランシーの方を向く。 「な、なんでそうなるのよ!?」 「そうね、是非聞かせてもらわなきゃ」 「る、ルイズ?べ、別に良いじゃない!」 「興味深い」 「タバサ、貴方まで!?」 「でも、僕も話したんだから、君も話してくれると嬉しいなぁ」 四人の視線に、さすがのモンモランシーも観念した。 「…ああもう, 分かったわよ!話せばいいんでしょ!」 半分ヤケクソ気味にそう叫ぶが、いざその時になると、途端にモンモランシーは顔を真っ赤にして、小さな声になる。 「えっと…あの決闘の時、ギーシュがあんな目にあってから、また何かあったらって考えるようになったのよ………そしたら、一緒にいないと不安になって… そりゃ、私の水魔法じゃまだまだだけど、あれからもっとちゃんと勉強もして、 水の秘薬もなるべく持ち歩くようにしてるし…と、とにかくそういう事なの!」 「ああ、モンモランシー!そこまで僕のことを想ってくれたなんて!」 感激に震えるギーシュに、さらに顔を赤くして慌てるモンモランシー。 「か、勘違いしないでよ!ああなったのは、私がギーシュをけしかけたからだし…」 「モンモランシー…愛しい君の優しさに触れられる、それだけで僕は幸せなんだ」 「ギーシュ…」 互いに見つめあい、完全に二人だけの世界に入ってるギーシュとモンモランシー。 「まあ、今日は食べ終わった後だからまだ良かったわ…」 「ほらタバサ、よく見て勉強しておきなさいよ?」 「必要ない」 マリコルヌが、ギーシュとモンモランシーのあまりのストロべリっぷりに、思わず殺意の波動に目覚めそうになっている頃、 「モット伯…やはりトライアングルメイジを打ち破ったと言う事実は、彼にとって かなり価値があるようなので、もう少し出していただかないと…」 「う、うむ…しかしちゃんと黙っていてくれるんだろうな?」 「それはもう、モット伯と全面的に敵対するよりかは、お金で解決する方が特だと私からもよく言っておきますから」 「では頼みますぞ、ミス・ロングビル」 「どうですか、ロングビルさん?」 「もう少し待っていてください…下手に話をつけると、後で気が変わって、シエスタさんやイクロー君に危害を加えようとするかも知れませんし」 「本当にすいません、ロングビルさん…」 「いいんですよ。無事だったとはいえ、イクロー君を危ない目にあわせたんですし」 「そんな、お礼を言うのは僕のほうですよ!貴方がいなければ、シエスタさんを助ける事が出来たかどうか…デルフもそう思うだろ?」 「ウン、ソウダネ」 「………シエスタさん…ね」 「え?何か言いましたか?」 「い、いえ…それではもう一度交渉してきますので」 ミス・ロングビルは、モット伯と育郎の間をいったり来たりしながら、更なる戦利品の確保に全力を傾けていた。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/871.html
図書室と言うものは何処でも独特の黴臭さを僅かに漂わせている。 しかしジョセフが初めて足を踏み入れた其処は、ジョセフが利用したどんな図書館よりも巨大で、立ち並ぶ書架の群れに並べられた無尽蔵とも思える蔵書達。 宝物庫での騒動で、生徒達は勿論司書達も現場に行っている。この広大な空間に三人きりというのは、奇妙な高揚感が浮き上がってくるのだった。 「っはー……すげェモンじゃのォ~~~~」 もはや感嘆するしか出来ないジョセフの横で、何故かルイズが自慢げに腕を組んだ。 「当然よ、このトリステイン魔法学院の図書室はこの世界にある全ての書物を収蔵しているとも言われてるのよ」 ジョセフとタバサは『いやそこはお前が自慢するトコじゃない』オーラを色濃く漂わせていたが、ルイズはそれに気付く様子は皆無だった。 「それはさておいてじゃ、タバサ、ルイズ。この辺りの地図を手当たり次第用意してくれ」 妙な空気をするりと流すように、二人に言葉を投げる。 「判った」 「よし! そうと決まればどーんと用意しちゃうわ!」 そう言うと二人は書架へと走って行く。 ジョセフは二人の後姿を見送ると、脱いだ帽子や上着を机の上で勢い良く振り回す。 ゴーレムや宝物庫の爆風に巻き込まれたジョセフの服には、フーケの魔力がこもった砂や宝物庫の壁の欠片が付着している。綺麗に拭かれた机に散らばる欠片は、後の掃除が非常に思いやられる量だった。 (ルイズがえっれえやらかしよったからのォ。本当に死ぬかと思ったわい) 椅子を引いて腰掛けると、先程の戦いを思い起こす。 ゼロだゼロだと言われてはいるが、ジョセフの波紋のビートよりもルイズの爆破の方が確実に威力が高かった。使いこなせない力を振り回すという点は、承太郎を思い起こさせる。 (ええ年こいて二十歳にもなっとらん子供に振り回される運命なんかのォ。なァ~んかそんな気がしてならんわい) くく、と苦笑して、砂塗れの帽子を手で叩いて埃を落として被り直す。 爆風に晒されるわゴーレムの腕で掴まれ続けるわで受けたダメージはあるが、波紋呼吸で和らげ、治癒すれば何とかなる。今問題があるとすれば、ルイズ本人か。 能力の片鱗はあるのは確かだ。だが有り余る能力の使い方を知らないのは味方にも危険だ。 だがルイズは怠惰ではない。むしろ勤勉で誇り高い少女なのは間違いない。だがだからこそ、自分の責任を懸命に果たそうとして失敗する傾向も否めない。 (ルイズは魂は貴族じゃ。じゃが……周囲からはそうは認められておらん。そのギャップが、ルイズが自分が貴族足らんと必要以上に自分を追い立てておるんじゃな) ノーブレス・オブリッジという言葉がある。直訳すれば『高貴なる者の義務』、高い地位にある者は多くの責任を抱くという意味の言葉。 英国貴族には当たり前の言葉であり、エリナ・ジョースターは「そんなものは貴族である以上持っていて当たり前」という精神でジョセフを育てた。しかしこの言葉も、近世に入ってやっと唱えられた言葉。 中世レベルを維持しているこの世界では、貴族は生まれながらにして特権階級であり、平民は搾取される者としての地位であることは覆しようの無い事実だ。そこに貴族の義務など存在しない。生まれが高貴だから高貴なのだ、という論法が通用する。 だがルイズは、生まれこそ貴族だが、貴族である者に必須ともいえる魔法を満足に使いこなせない。だから魔法以外の部分は必要以上に貴族たらんとする。 故にこの世界では非常に珍しい、「ノーブレス・オブリッジ」を心に抱くことになった。 先程のゴーレムも、ルイズはただ部屋の中で成り行きを見守っていて良かったはずだ。だが彼女は義憤に燃え、わざわざ危険に身を晒しに行った。(本当に危険に身を晒したのはジョセフなのだが) 傍目から見ていれば滑稽とも言えよう。 だが、美しい白鳥は優雅でなくとも、どれだけ無様だろうと、ひたすらに泳ぐ努力を続けている。それが、今のルイズ・ド・ラ・ヴァリエールの姿なのだ。 「……損な生き方じゃのう」 「損な生き方って何よ」 ふぅ、と溜息を吐いたジョセフに、主人の声が掛けられた。 ルイズとタバサは、それぞれ腕に地図を抱えてジョセフの待つ机に戻ってきていた。 「ん? ……あー、いや何でもない。地図は揃ったかの」 見れば判ることを聞きながら、何枚かの地図を別の机に広げていく。その中で縮尺の大きな学院周辺の地図を選ぶと、ジョセフは右手からハーミットパープルを発動させた。 「ハーミットパープルッ! フーケの居場所を探り出せッ!」 紫の茨は、地図と机の上にばら撒かれた砂に伸びていく。 そして二つの小石を付着させた茨は地図の上を這い回り、ことりと小石達を落とした。 一つはフーケのゴーレムを形成していた土の欠片、もう一つは宝物庫の壁の欠片だ。 学院からやや離れた場所に置かれた小石達は、あれから馬に乗って休み無く駆ければこの辺りに到達するだろう、という場所に置かれていた。 「……これは先住魔法?」 茨が地図を這い回るのを観察していたタバサが、ジョセフに問いかける。杖も振らずに発動し、四系統魔術では不可能な能力を発揮したのを見れば、メイジはそう問うのが普通だろう。 「いや、こいつぁスタンドと言う。魂を具現化させた能力じゃ……詳しい原理は後で話しちゃる。今、この石がフーケと持ってかれた宝物の居場所を示しておるワケじゃ」 タバサはそれ以上の質問もせず、了承の意味を込めてこくりと頷いた。 「ここから休み無く移動するとしたら、大体こんくらいじゃ。……しかし妙じゃな」 ジョセフは地図を見ながら首を傾げた。 「フーケは何故こんな山の方に逃げよるんじゃ? こっちに行けば港町もあるし、こっちに行ったら隣の国に行けるはずじゃ。むしろフーケが向かっとるのは、これから逃げるには不適格過ぎやせんか。わしならこっちにゃ逃げはせん」 彼の問いに、ルイズも同じく首を傾げながら答えた。 「んー……フーケのアジトに向かってたり、仲間がここにいたりするんじゃないの?」 「アジトを用意するにしちゃ、かなり辺鄙じゃの。近くに村もないから食料やらなんやらが用意しにくい。逃げ道もないのが逆に不自然じゃな」 「私も同意する。ここは逃走も隠遁もし難い。あるとすれば罠を仕掛けている可能性が」 「罠か。……あるかもしらんな。これ見よがしに痕跡を残して跡を付けさせる作戦かもしらんな。バックトラックの可能性も考えるべきか」 三人で頭を寄せながら考えている間も、茨は微かに小石達を動かしていく。 「とりあえず、こっち方面の詳しい地図で念視してみるとするか」 縮尺の小さい地図を新たに広げると、再び茨が地図の上を走り、小石を落とした。 「……えらく立派な道を通っとるな。人目に付くとか考えんのか」 見れば見るほど不自然な動きをしている。それこそ見つけてくれと言わんばかりだ。 「しかしこれで追跡は可能じゃな。後は素早く追いついて、ゴーレム出させる前にブッちめりゃいいだけの話っつーこッた!」 気合を入れるようにジョセフが大声を上げたその時、図書室の扉が開き、新たに二人の人物が広大な空間に入ってきた。 ルイズの宿敵にしてタバサの親友キュルケと、トリステイン魔法学院の学院長オスマンの二人だった。 二人はテーブルに地図を広げている三人を見つけると、そちらへと歩いていった。 「おう、ミス・ヴァリエールにミス・タバサ。そしてジョースター君、何をしておるのかね」 68にしては若作りのジョセフより明らかに年上のオスマンが、火気厳禁の図書室でもパイプをプカプカ吹かしながらお気楽な様子で声を掛けてくる。 「オールド・オスマン。御足労頂き光栄の限りです」 ルイズとタバサが深々と頭を下げたのを見て、ジョセフも倣って頭を下げた。オスマンの視線がどこか鋭くジョセフを見つめていたが、彼が頭を上げた瞬間に普段の茫洋とした視線だけがジョセフ達を見やっていた。 「君達が呼んでいるというんでここに来たんじゃがな。フーケの騒ぎを抜け出すに相応しい理由を聞かせてもらいたいもんじゃ」 そう言いながら、ジョセフ達のいるテーブルまで来ると椅子を引いてよっこらしょと座る。 そこで説明役に回るのはルイズとタバサ。言葉の足りない箇所はジョセフが補足する。 武器屋で茨を目撃したキュルケでもまだ疑わしそうな顔をしていたが、オスマンは説明をふむふむと一通り聞いたところで、では、と問いかける。 「ジョースター君、それでは一つ聞きたいことがある。君のハーミットパープルとやらで、わしの故郷を指し示して欲しいんじゃが。出来るかね?」 「お任せ下さいオールド・オスマン。何か身に付けているものをお貸し頂ければ」 「ではパイプでええかの」 「十分ですわい。では――ハーミットパープルッ!!」 パイプを受け取ったジョセフの右手から迸った茨達は、地図達の中から一枚の地図を引き出してテーブルの上に広げると、ある一つの都市にパイプを置いた。 「なるほど、信じよう。確かにそこがわしの生まれ故郷じゃ」 オスマンはパイプの置かれた場所を一瞥し、特に驚きもせずにパイプを手に戻した。 その経緯を見ていたルイズは胸を撫で下ろし、キュルケはきゃーさすが私のダーリンだわ、とルイズの怒りを煽った。タバサは無表情に見ているだけだった。 「本題に戻りましょうかの。今、フーケめはここにおるんですじゃ。今すぐ追跡すりゃやつめをブッちめることも出来ますわい」 ジョセフの言葉に、オスマンはパイプから吸った煙をゆっくりと吐き出した。 「居場所が判ったのは僥倖じゃ。しかし一つ聞くが、誰がフーケの追跡に行くんじゃ。残念じゃがうちの教師達は大口叩きの腰抜けばかりじゃぞ? まさか生徒をそんな危険な任務に出させるワケにもいくまい」 オスマンの言葉に、真っ先にルイズが杖をかざした。 「私が行きます! いえ、行かせて下さい! 土塊のフーケには先程の借りがあります、ヴァリエールの三女として屈辱を受けたままにしておくことは致しかねます!」 ルイズの宣言を驚いた目で見ていたキュルケだったが、彼女もまた「やれやれだわ」と言わんばかりに肩をすくめてから、杖をかざした。 「わたくし、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーもフーケ追跡の任務に参加いたしますわ。ゼロのルイズに任せておくだなんて、そんな恐ろしい真似などしていられませんもの」 宣言にすらルイズへの嫌味を織り込む態度に、ルイズが怒りをむき出しにするが、当のキュルケは飄々と笑って視線を返すだけだった。 そしてタバサも、無言で杖をかざした。 オスマンは三人の少女達がかざした杖を見やってから、大きく頷いた。 「その意気や良し! じゃが君達にはフーケの捕獲ではなく、学院より盗み出された『破壊の杖』奪還を最優先としてもらうッ!」 「破壊の杖ですって!?」 この場にいた者の中で、ルイズだけが驚愕の叫びを上げた。 キュルケは宝物庫の側でオスマンが図書室に来るのを待つ間、騒ぎを見物していたので何が盗まれたかは知っていた。 タバサは例え驚いていても表情からそれを判別するのは困難だった(ちなみにキュルケの見立てでは、全く心を揺さ振られていなかった)。ジョセフは驚く代わりに「破壊の杖ってなんじゃらほい」な顔をしていた。 「フーケを捕縛出来るのならそれに越した事は無い。じゃが盗まれた宝物はキッチリ取り返してもらいたい。盗賊風情に虚仮にされたとあっては、我が学院の名折れじゃからの」 オスマンはゆらりと立ち上がると、ルイズ達三人の生徒を見……そして、ジョセフに視線をやり。おごそかに、四人の追跡部隊に告げた。 「トリステイン魔法学院は諸君らの働きに期待する!」 そして、ジョセフに告げる。 「そうそうジョースター君。何かあったら無用心じゃ、ミス・ヴァリエールの使い魔としての責務を果たすために剣を忘れてはいかんぞい」 「デルフリンガーのことですな。よく御存知で」 一人の使い魔が剣を買ってきた事まで把握しているオスマンに少し不審げな目を向けるが、彼は何も変わった素振りすら見せずに目を閉じた。 「わしはあれやこれや見るのが大好きでの。この学院の中で起こった出来事は全て理解しておる」 学院長の言葉を、ジョセフは静かに聴き。「お気遣い有難う御座います」とだけ答え、地図をまとめた。 「んじゃ必要になりそうな分の地図だけ借りていくとするかい。行く前にデルフリンガー持って行くぞルイズ」 「馬よりもシルフィードのほうが早い。それに直線距離で追跡できる」 「ああん、ダーリンと一緒に任務だなんて……もう私達の愛を育むには打って付けよね」 「だから人の使い魔に色目使うんじゃないわよこの色情魔!」 女三人寄れば姦しいと言うが、二人だけが突出して騒がしい。 そんな様子を眺めながら、オスマンはぷかぷかとパイプを吹かしていた。 ジョセフはタバサの持ってきた皮袋に、テーブルにぶちまけた砂を入れると地図を抱えて三人の少女達と共に図書室を出て行く。 そして、彼女達が出て行ってから数分後、U字ハゲのコルベールが図書室にやってきた。 「彼女達は行きましたか。本当に宜しいのですか、学院長。いかに彼女達と言えども、生徒には重荷では…」 不安げに問うコルベールに、オスマンはニマリと笑って返答する。 「この学院で、あの三人に適うメイジなぞそうはおらん。それに、あのジョセフ・ジョースターがついておる。わしらは黙ってあの子達が帰ってくるのを待っとればええ」 「……ガンダールヴですか。まさか学院長、伝説の使い魔の実力を見るために……」 「さあ、どうじゃろな。じゃがもしジョセフ・ジョースターがガンダールヴでなくとも、心配はいらんじゃろ。彼はかんなり頭のキレがええ。そこにタバサ君までおったら、二人の経験不足もカバーし放題じゃしな」 かっかっか、と気楽に笑うオスマン。それを見るコルベールは、どうにもまた頭が寂しくなる予感を捨て切れなかった。 To Be Contined →
https://w.atwiki.jp/zeromoon/pages/136.html
前ページ次ページゼロとさっちん 「結婚式?」 朝になって唐突にいわれて、ルイズは戸惑った。 当然である。 本当にまったく唐突であったし、それが結婚だというのだ。 結婚というのは人生にとっての大事である。 そしてここはもうすぐ戦場になるという場所だ。 「誰が? 誰と?」 「ルイズさんが。ワルドさんと」 ニコニコと笑っている彼女の使い魔であるさつき。 本当になんというか、喜ばしいなーとかうらまやしいなーとか思っている顔だ。裏に何か隠しているなんてことは絶対にない。それだけは本当にまったくもって確かだった。 「……なんでそういう話になっているのよ」 「ワルドさんが、ルイズさんと結婚したいって」 「……なんでよりにもよって今日なのよ。ここでなのよ」 いわれてさつきは考える。 「なんか景気付けにやっちゃおうって話だよ」 「…………今適当に考えたでしょ」 「ワルドさんが、あのウェールズ王子様に頼んだんだって」 「ワルドが――」 ルイズは何かを言いかけて口を開けたが、自分が何を言おうとしたのか解らなくなったのか一度それを閉じ、やがてうつむき加減に自分の使い魔に問うた。 「……サツキは、どう思ってるの?」 「え?」 「私、今ここで結婚なんかしていいの? 私が彼のような立派なメイジと結婚なんかしていいと思っているの!?」 私は何もできない――ゼロなのに。 おひめさまの好きな人も救うことも出来ない、本当に出来損ないなのに。 さつきは「うーん」と首を捻っていたが、やがてルイズを抱き寄せる。 「大丈夫だよ。ルイズさんは、ゼロじゃないよ。だって、私を召喚できたじゃない」 「でも!」 「――メイジの格を知りたくば使い魔を見よ、でしょ」 さつきはルイズの頭を撫でた。桃色がかった金髪の髪を梳るように指を動かす。なんて細くて柔らかくていい匂いがして、素敵な髪なんだろうと思った。この髪の人が私のご主人様……いとおしくていとおしくて――喉が渇く。 「!――ごめんなさい」 「?」 急に突き放されて戸惑うルイズ。彼女の両肩を持って俯いているさつきは、荒い息を飲み込みながら、言った。 「私、これでも本当に強いんだよ? こう見えても、あっちじゃ何年に一人の逸材だって言われてるんだから」 「……そりゃ、フーケにも勝ったし、ワルド様とも互角に戦ったけど……」 吸血鬼にしても、スクエアクラスにしてグリフォン隊の隊長とまともに戦えるなどというのは尋常ではない。 それは解る。 解るのだが……。 「そんな私を呼び出せたルイズさんは、ゼロなんかじゃないよ」 「でも……」 「でもはなしだよ」 「……今まで、私は何もしてこれなかったわ」 「これから何かすればいいと思うよ。今までがゼロだとしたも、これからは何でも足せていけるよ」 ルイズは「うん」と頷き、 「だけど結婚てのはあまりにも急すぎると思うわ」 「うーん……」 いわれてみたら、そういう気もしてきた。 確かに女の子にしてみても結婚というのは人生の大事であり、彼女のご主人様のルイズが戸惑って躊躇しててもまあ、仕方ないとは思う。 しかし、ここで結婚式を挙げるというのはなんとも魅力的にさつきは思えた。 今朝にウェールズに話を持ち込んだ時に「それは目出度い」と言われた。この城で最後の結婚式を挙げるのが君たちで、それに立ち会える最後の立会人が自分だというのは、なんという幸福だろうと王子さまはいうのだ。 それを言うとルイズは溜め息を吐く。 「まあ、私もワルド様は憧れていたし、殿下に祝福されての結婚式というのも、確かにいいんだけど……」 死に行く王子に祝福されて、自分は嬉しいのだろうか。 こんな状況で、果たして自分は式を挙げて嬉しいのだろうか。 「大丈夫だよ」 さつきは笑っていた。 「ワルドさん、強くていい人だよ。それで私と約束してくれたもの」 「約束?」 「絶対に、ルイズさんを幸せにしてくれるって」 「やっぱり駄目」 「――そうか」 声は静かだった。 結婚式の最中に「ごめんなさい」をくらってしまったワルドであったが、その反応は傍で見ているさつきがあたふたしているのとは逆に、奇妙に落ち着いて見えた。 ウェールズも「残念だが」と慰めるように肩を叩いた時。 さつきは気づいた。 さつきだけが気づいていた。 ワルドのその眼差しの向こうに見えた光が、あの遠野志貴の目の奥にも感じていた危うい何かがルイズではなくて、自分の傍にいたウェールズへと向けられたことを。 反射的に飛び出ていたのはどうしてなのか、彼女自身にも説明できまい。 彼女はワルドを信じていたのだ。同情していたのだ。わがままなことをいうご主人様に半ば「そりゃいきなりは確かに」と同意しつつも、半ばは「かわいそうなワルドさん」と憐憫を向けていたのだ。 それなのに彼女は、弓塚さつきは動いていた。 吸血鬼の本当であったとしか言いようがない。 「エアニードル」 静かに紡がれた呪文が完成したのと、さつきがウェールズに体当たりしたのとは同時であった。 「サツキ!」 ルイズが叫ぶ。 彼女は自分の使い魔の肩を掠めて空気の針が通過したのを見たのだ。 それはさつきの制服の右肩の上を裂いただけに留まったが。 「――子爵、君は――」 跳ね飛ばされたウェールズは、しかし態勢をすぐに取り戻して状況をすぐさま把握する。 「私の目的は二つ――いや、三つあった」 「……ワルド?」 ウェールズの視線が、さつきの眼差しが、ルイズの瞳が向けられる中で、ワルドの表情は穏やかなままであった。静かな声のままであった。 「手紙の回収と、ウェールズの命……そして、君を手に入れることだ」 「わ、たし、を……」 カツン、とワルドは一歩進む。 「そうだ。君には力がある。ずっとそう思っていた。そして、先日、君の使い魔と戦って確信した。君は強力な、歴史に残るメイジになると。その威勢はかの〝烈風〟にも勝り、その名声は始祖にも届くかのような」 カツン、とワルドは一歩進む。 「何故ならばその使い魔の手に刻まれたルーンこそはガンダールヴ。虚無の使い魔の印。そして虚無を使いえる者こそは始祖の再来である証拠。 「……だから、私と結婚をしたいと思ったの?」 そこで彼は足を止めた。 何かを逡巡したかのようにも見えた。だが、何を逡巡しているのかは誰にも解らない。あるいは、当人にもわからないのかもしれない。 どうしてか瞼を伏せて。 「そうだ」 突然、だった。 本当に、まったくの突然に、それは生じた。 ワルドのその言葉の直後に、それは生じた。 ウェールズはこの緊急事態でありながらもソレへと顔を向けてしまった。 ルイズさえ目の前の危険な婚約者から目を離してそちらを見てしまった。 ワルドは――瞼を開け、獰猛とも言える光を湛えた瞳で彼女を。 伝説の使い魔にして異界の吸血鬼を見た。 「約束、したのに」 弓塚さつきがそこにいるはずだった。 「幸せにするって、約束したのに」 いなかった。 「したの、に――」 「そうだな、ガンダールヴ。そうだ。ガンダールブ。私は約束したよ。確かにルイズを幸せにすると約束したよ。そしてそれを違えるつもりなどないよ。ガンダールヴ。私は彼女を幸せにできるよ」 「……おうじさまをころそうとして」 「それが、私の本当の使命だからだ。ガンダールヴよ。伝説の使い魔にして吸血鬼よ。私は、嘘をついているつもりはないよ。しかし――」 聞いてはくれないようだな。 笑う。 さつきの二束に括られた髪が逆立った。 「嘘つきー!」 さつきは叫んだ。 叫びながらワルドへと右手を振るう。 単純でありながら――それは吸血鬼の身体能力を駆使した絶命の破壊力がある一撃だ。 それが彼以外の相手ならば。 閃光のワルド以外のメイジであったのならば! 「さすがだガンダールヴ!」 「―――――!?」 さつきが驚愕に目を見開いたのは、その打撃を防がれたからではない。 否、彼女の拳はワルドの体を貫いた。 もう一人の、仮面の男の体をだ。 「相棒! それが遍在だ!」 左の腰からデルフリンガーの声がかかる。だが、それに彼女が反応する前に、真上から呪文が降り注がれた。 「ライトニングクラウド――ッ!」 雷撃の魔法。 いかなる彼女をして、雷よりも速く動くということは不可能だ。 だが、発動する前ならば。 声に反応する前に、貫いた右手をそのままに左手で咄嗟に魔剣を逆手に抜き放っていた。 逆手抜刀の技は天真正伝香取神道流などで見られるが、当然のことながらそのような経験がさつきにあろうはずがない。だから、それはガンダールヴのルーンの力であり、そしてそれを雷撃に向けたのは死徒としての本能からだった。 「おおおおおおッ」 続いて叫ぶ声はデルフリンガーが上げた。 無理やりの態勢ではあったが、魔剣はその時、本来の機能と姿を取り戻したのだ! 吸い込まれるように消えていく稲妻――いや、それはまさに吸収だ。 「そうだぜ相棒! 忘れていたぜ! これが俺の本当の姿だ! 俺の本当の力だ!」 「デルフさん!?」 またたくうちにその姿を変える魔剣を一瞥したさつきは、しかしその場を飛びのきながら逆手に持ったデルフリンガーを順手に持ち直し、自分の今までいた位置に杖を振り下ろしたワルドへと振り下ろす。 それを杖で受け。 恐るべきことに、このスクエアメイジは絶妙の体捌きで右足を後ろに引きながらの半身からの手首の返しで、さつきの一撃を床へと流し落としたのである。 彼女が続いての攻撃を加えるよりも先に。 「エアハンマー!」 真横からの声。 空気の塊が叩きつけられ―― 弓塚さつきの体は、吹き飛ばされた。 「サツキ!」 「ミス・ヴァリエール、危ない」 使い魔の危機に叫ぶことしかできないルイズは、駆けつけようとしてウェールズの手に体を抱き上げられて戦いの場から引き離される。 「殿下、御放しください!」 「駄目だ。この戦いは君では――いや、私たちでは、とても」 手が出せない。 ウェールズは唇を噛んだ。 自身、風のトライアングルメイジにして王国の軍を率いる者として訓練は受けている。だから解る。 あの戦いは、自分たちのようなものが介入できるようなものではないと。 ワルドの言が正しいのだとしたら、あのサツキはまさに伝説の存在であり、大剣と槍を手に千人の敵を屠り、始祖を守ったという使い魔だ。 そしてワルドもまたトリスティン王国のグリフォン隊の隊長を務める優秀なメイジである。 その名声は伝説とまでは及ばずとも、実力のほどは当代随一といっても差し支えはあるまい。 伝説と現役最高峰クラスのメイジの対決――。 まさに見物と言っていいだろう。 そしてそれ以上に、危険で恐ろしい組み合わせであるように思えた。 「風の偏在……どういうこと?」 さつきが立ち上がり、しかし低く沈んだ声でデルフリンガーに問うていた。 それに答えたのはワルド――のうちの一人だ。 「風のユビキタス。風は偏在する」 「風の吹くところ何処となくさ迷い現れ」 「その距離は意思の力に比例する」 「私は五人の偏在を生み出せる。これこさが風魔法の最強たる証だ」 「なんて反則――」 さつきは唸るように吐き捨て、しかしそれでも闘志を失った様子はない。 デルフリンガーを右袈裟に持ち上げ、真正面に立つワルドへと向き直る。 一人を失い、最初のワルド以外の残り三人は舞うようにさつきの背後と左右へと回り込んだ。 「ははあ。やるもんだ。相棒よ。風のスクエアったって、これほど見事に偏在を使いこなすやつあそうそういないぜ。というか、これほどの力を持ちながらも、まだ嬢ちゃんの力を求めているのかよ」 デルフリンガーの声は、この期に及んでさえも軽い。 真正面のワルドは目を細めた。 「確かにこの力は強力だ。現代に於いて、この布陣を敗れるメイジなどはいないだろう。かの〝烈風〟ならば、あるいは。しかしな、たかが五人だ。たった五人だぞ。スクエアとは言え、ただの五人だ。ガンダールヴよ。千人のメイジに勝るといわれた伝説の力を見せてみろ」 「エアハンマー」 後ろのワルドが唱えるのと同時に。 「ライトニングクラウド」 真正面のワルドが杖を掲げ。 「エアニードル」 左右のワルドが手を振った。 さつきの動きは誰にも見えなかった。 いや、四人のワルドの八つの目だけは捉えている。 真正面に走りながらライトニングクラウドを切り裂くように刃を奔らせて魔法を打ち消し、そこから間をおかずに背中にあたる寸前だったエアハンマーを振り向きながら叩き消す。 最初の位置を突き抜けた二つのエアニードルは、それぞれのワルドの足元に突き刺さる。 そして。 再び床を蹴ったさつきは、エアハンマーを放ったワルドに体当たりするようにデルフリンガーを突き刺した。 その速さは閃光にも勝ったか。 それでもなお驚愕に停止するという愚をワルドは犯さない。閃光のワルドは戦いに於いて間違えない。 一人のワルドを仕留めた瞬間を狙って、三人のワルドはライトニングクラウドを放った。 誰か一人が破れたのならば、すぐさま残りでフォローを入れる。 最初にさつきと戦った時からシミュレーションを重ねていた戦法だ。 ワルドは決してさつきを侮らない。伝説の使い魔である以前に、異界の吸血鬼としてこの少女は危険な存在であると見抜いている。 一人で勝つのは困難だ。 二人でなお危険を伴う。 三人であろとも。 四人であっても。 五人そろってさえ、必勝は約束されない。 それでもなお。 思う。 勝つと。 勝ってみせると。 彼は誓ったのだ。 誰にも負けぬと。 母に、そして自分に誓ったのだ――。 「きゃああああ!?」 無様な悲鳴をあげながらも、黒こげにもならずに立ち上がるさつき。 あのインテリジェンスソードの力か、とワルドは冷静に判断しつつも一人のワルドはもう一度ライトニングクラウドの呪文を唱えつつレイピアのような杖で切り込み、さつきの動きをその場にとどめる。 残り三人のワルドは同時に呪文を唱えたが―― 「いかん! トルネードカッターか!」 この場所でやるとは――ウェールズは出口に向かってルイズを抱えて走る。 「殿下! ウェールズ殿下!」 「駄目だ。ミス・ヴァリエール。子爵は三人でトルネードカッターを使うつもりだ。最大規模の風のスクエアスペルを使うつもりだ。三人でだ。正気とは思えない。いくらこの礼拝堂が広いとは言え、そんなことをされたら――」 「さすがの吸血鬼とても原形も残るまい」 「――!」 「――!」 出口に待ち構えていたのは、やはりワルドであった。 「最初から偏在だったのか!」 やはり、という口ぶりだった。 そう。 ウェールズも気づいたのだ。 この礼拝堂でトルネードカッターなどの広域殲滅呪文などを使えば、術者自身もただではすまない。風の刃は遍く全てを切り裂くのだ。それは術者の体であっても例外ではない。 そして。 「いつまでたっても兵たちがこないのも……」 「まさか――」 ワルドは二人の顔色が変わるのを見て、笑う。 「さすがに、この周辺の者たちだけだ。せいぜいが二十人。不意をうてたとしても、一人ではとても」 「ワルド――!」 怒りのあまりに腕を振り上げたルイズだが、ウェールズにぎゅっと抱きしめられて拳のままに振り回さずに歯を食いしばって耐えた。 「偏在が五人というのも……!」 「それは本当だ。五人の偏在に本体が一人の六人だ」 もっとも、完全にコントロールできるのは偏在四体までだがね、と呟き。 「もう呪文は完成する。さよならだ。王子よ。そして可愛いルイズ」 「だめ! 体が、弾けて……!」 さつきの声は、しかし悲鳴ではなかった。 前ページ次ページゼロとさっちん
https://w.atwiki.jp/stuffy/pages/309.html
ゼロ ランク:B S(ドラッグオンドラグーン3) 属性 ・女・独身・非処女・長女・ウタウタイ・人間 固有の敗北条件 (L)、漢数字、英数字、ローマ数字、「ワン」「トウ」「スリイ」「フォウ」「ファイブ」が生きていると敗北 能力値 ESP能力レベル 5 ESPパワー 40 耐久力 6 精神力 5 特殊能力 ・観測者と使徒の支援[戦闘前] 1D6を2回まで振り、以下の効果を得る。ゾロ目の場合、 片方を振り直せる。 1・6 アコールの支援 手札上限を+1できる。 2 セントの支援[手下:2] 1D6を振り、5以下なら自分に、 6ならランダムな参加キャラクターに手下1人 3 オクタの支援[支援][攻撃][M] [LV:2 火力:ブラスター]で攻撃 4 デカートの支援 防御Cカードを発動チェック前にLV+1して使用可能 5 ディトの支援[支援][攻撃][格闘(武器):1] 支援で格闘攻撃を行える ・剣所持[戦闘][格闘(武器):1] [戦闘前]で得られた武器とのみ同時に使用できる。 ・ミハイルの支援[戦闘][支援][攻撃][E] 2D6を振り9以下で[LV:4 火力:ビームキャノン]で 攻撃する。ただし出目10以上で対象が自分になる。 ・ウタウタイモード[戦闘][支援][特殊] 1戦闘に1度使用可能。Xラウンドの間、攻撃Cカード使用時 ESP能力レベル+1、[格闘(白兵):1]を得る。 能力使用中、自分の手下による同調を行えない。 (X=その戦闘中での自分の与ダメージ+自分の被ダメージ) 備考 [常動] * ** Q&A Q. A. このキャラクターへの意見 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sponsoracjapan/pages/2671.html
日本テレビ系列 日本テレビ ローカルセールス ゼロイチ 第2部 ゼロイチ(第2部) 2021年4月~21年6月 ゼロイチ(第2部) 2021年7月~21年9月 ゼロイチ(第2部) 2021年10月~21年12月 ゼロイチ(第2部) 2022年1月~22年3月
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1578.html
ゼロ戦&少年こと『平賀才人』をルイズが召喚してからしばらくたったが、その肝心の才人が何故か全身包帯の半ミイラ状態でルイズの部屋で寝ていた。 「…ヘンなやつよねこいつ。あいつみたいにスタンドってのも無いのに意地張っちゃって」」 「まー、兄貴の二代目としては何とか合格ってとこだな」 「……あんたが最初ちゃんとやってれば、こんなことにならなかったのよ」 ルイズの目が少し赤いのは寝不足だからだというわけでもないようだ。 「あれだけうるさかったのが、鞘から抜いても全然話さなかったのに」 抜けば要らない無駄口をあれだけ叩いていたデルフリンガーが、あれから一言も口を利かなかったのだ。 「あー…まぁそりゃあな」 それを最後に一人+一振りが押し黙り沈黙が流れる。 少し時間をバイツァ・ダストするが、通称『悪魔の手のひら』こと『ヴェストリの広場』で才人と一人のメイジを囲むようにギャラリーが出来ていた。 まー、何故にこのような状況になったかというと、早い話『決闘』というやつである。 なお、『悪魔の手のひら』の由来は、ギーシュの首を掴んだ見えない悪魔の手という事からだbyマリコヌル 原因は、この『ヴェストリの広場』を『悪魔の手のひら』に変えた者。つまるところプロシュートにある。 才人には全く以って関係無いのだが、平民が貴族を決闘で斃したという事は他の貴族にとっても非常に屈辱的な事だった。 だが、グレイトフル・デッドの能力と現役暗殺者のプレッシャーもあり手が出せないでいた。 それ程ギーシュの死に様は凄まじいものだったのである。 で、そこに新たに現れたのが才人だ。最初こそある程度警戒されていたものの マジに平民と変わりないという事で、前々から良く思っていなかった生徒が決闘を仕掛けた。 一応、ザ・ニューガンダールヴ!という事も知っていたルイズだったが、相手はギーシュとは違うトライアングル。 ド平民という才人を止めはしたが、当人の性格的が負けん気が強いあたりルイズに似ている事もありホイホイついてきてしまったのだ。 ちなみにこのルイズ、一巡した世界というわけではないが、精神的にある程度鍛えられた事もあり寝床はともかく 才人の食事面や雑務などの扱いはかなり良い方だ。そんな事もあり才人のルイズに対しての好感度は結構高めである。 これで胸も多少あれば、のっけから惚れてたんだがナ、というのは初見の感想だ。 もっとも一番好感度を上げていた理由は『謎の組織の工作員で血も涙も無い殺戮マシーン』に殺されかけていたところを助けられたから、という事だが。 召喚され、当面帰れそうにない事と使い魔という事を聞かされた時は凹んでいたが 後ろに┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨という文字を出しながら迫ってくる金髪の殺し屋。 胸は『虚無』だが桃色の髪の美少女。一般的な価値からすれば、どっちを選ぶのは自明の理だ。いや、前者選ぶ人も居るけど才人は後者だ。 そのため、立ち直りは非常に早かった。 「いいのかい?逃げないでホイホイ着いてきて。俺は平民でも容赦しない男なんだぜ?」 「うるせぇ、誰が逃げるか」 才人がデルフリンガーを持っているが、止める気が無い事を悟ったルイズから渡されたものだ。 「ほんとに…!使い魔のくせに言う事聞かないんだから…何の力も持ってないくせに、そういうとこだけあいつに似て… はぁ…いいわ、やるならこれ使いなさい。べ、別にあんたの事を心配してるわけじゃないわよ!あんたはわたしの使い魔で『ガンダールヴ』なんだから!」 『あいつ』というのは気になったが、才人の頭の中に『お美事にございまする』という声が聞こえた程のクリティカルな台詞であった。 2分後 ヘナップ!もうホントごめんなさい。と言わんばかりに直撃を喰らった才人が倒れていた。 「ん?もうかい?ヴァリエールの使い魔のクセに意外に早いんだな」 確かに才人はガンダールヴだったが、その強さはテンションの高さによって変わるものだ。 魔法の事なんぞこれっぽちも知らない才人であるが故に 少しばかりそれが足りないでいたというのもあるが、デルフリンガーが魔法を吸わなかったのが最大の原因だろう。 (な、なんでプロシュートが使ってた時みたいに魔法を吸わないのよ…!) 焦ったのはデルフリンガーを渡したルイズだ。デルフがあればこそ決闘を許可したのだが、こうはなるとは思っていなかった。 才人が立ち上がろうとするが、もうスデにボロボロで、その脚は生まれたての仔馬かパンチドランカーのようである。 「へへッ…!誰が早いだって…?まだゴングは鳴っちゃいねぇ…俺はまだ世界を獲れるぜ…!」 最終ラウンド2ダウンを取られたボクサーのような台詞を聞いたルイズだが、完全にダメだと思った。頭だ。頭を打っている。 「まだ立つのか。…いいこと思いついた。お前、俺の下僕になれ。そうすれば許してやる」 「…とっつぁんよぉ…ちょっと油断しただけだ。良いパンチだったけど誰がお前みたいなムカつくやつの下僕なんかになるかよ」 「ああ…そうか。次は『ウィンド・ブレイク』だ」 風に吹っ飛ばされ壁に打ち付けられ一瞬意識が飛ぶ。ただまぁ、そのおかげで思考が正常に戻ったのだが。 「痛ぇ…参ったな…マジに魔法かよ…」 「サイト!もういいわ…!そこで寝てなさい!あとはわたしがなんとかするから!!」 ブッ倒れている才人の前にルイズが立ったが、鳶色の瞳は潤んでいる。 okこれもド真ん中クリティカルだ。そんな事を思いながら立ち上がろうとしたが、止められた。 「もういいわよ…だからそこで寝てて。わたしが召喚したせいでこんな事になってるんだから…わたしが『責任』とらなきゃいけないのよ」 暗殺者から教えられた行動に伴う『覚悟』と『責任』。短いような長いような時間だったが、少なからずそれを学習していた。 「あんたになにかあったら、プロシュートに何言われるか分かったもんじゃないんだから!」 「…誰だよ、そのプロシュートってのは」 「か、関係無いじゃない!もういいから…!ね!」 現在、心の直撃弾受けっぱなしの才人にとって、それはかなり気になるところだ。言うなれば、対抗心発動というヤツである。 それに伴い、体の痛みが少し和らぎ、剣を杖代わりに立ち上がる。 「…どいてろ!」 ルイズを押しのけ相手に向かうが、もうスデに詠唱を完了していたのか相手が杖を振り振り上げていた。 「そうか。それじゃあ…トコトン相手してやらないとな」 杖を振り下ろすと不可視の風の刃『エア・カッター』が才人目掛け飛んだ。 だが、杖が振り下ろされた時点で立ち上がったルイズが再び才人の前に立っていた。 ルイズ自身、前では考えられない行動だったが、考えるより先に行動していた。 (結構、影響されてたのね…) そんな事を考えて目を閉じたが、ルイズ自身は再びサモン・サーヴァントが成功したという事がどういう事かを考えていた。 サモン・サーヴァントは使い魔が死ぬまで行う事はできない。つまり、単身組織に闘いを挑み死んでしまったと思った。 そんな思いもあり、そう行動させたのだが再び突き飛ばされ地面に倒れる。 自分が居た場所に目を向けると、才人が居た。 元より高速で疾る風の刃だ。事前に読んでいれば別だが、軌道に自ら突っ込んだような形ではテンションMaxのガンダールヴでも到底回避できない。 「サイト!」 思わず叫び、切り裂かれる光景に目を閉じたが、誰のものでもない極めて軽い別の声がした。 「『使い手』としては兄貴には及ばねぇけど、相棒としては合格ってとこか」 「剣が喋ってる!?」 「よぉ二代目、デルフリンガー様だ。これからよろしくな」 「…ああ、あんた!うんともすんとも言わないで今まで何やってたのよ!!」 「仕方ねーだろ。ただ『使い手』ってだけで使われたくなかったんだからよ」 武器屋での事は思いっきり忘れているが、まぁこっちも成長はしているのだろう。 「それじゃあ、相棒。さっさと終わらせちまおうぜ」 その言葉と同時にルーンが最も光り体の痛みも全て消えた。 で、時間がキング・クリムゾンし冒頭に戻る。 「兄貴は精神力とかが半端無かったかんなー」 もうすっかり思い出話になっているような形で話していたが、今の使い手はプロシュートではなく才人だ、と思っているのだろう。 と、そこに寝ていた才人が何か苦しそうな声をあげた。 「う…あ…スイマセン…スイマセン…スイマセン!」 何やら謝っているようだが、その声が尋常ではない。 秘薬で治療はしたが、容態が悪化したのかと思いルイズがテンパっているが、なおも声は止まらず呻き声に変化した時は焦ったッ! 「ちょ…!なんだよあんたら!」 そう叫ぶ才人は6人の男に囲まれている。 ハッキリ言ってそのプレッシャーはとんでもないものだ。 踵を返し逃げ出そうとしたが、鏡を踏んだと思ったら何故か首だけの状態になっていた。 「なな、なんだよこれ!」 「お前の首から下のみ、入る事を許可したッ!」 ワケが分からない。さっきまで剣を握って広場に居たはずだ。これも魔法なのか!?と思ったが、目の前の男達は貴族みたいに杖を持っていない。 「ヒラガサイト…天国・地獄・大地獄・天国・地獄・大地獄…喜べ、ディ・モールト良かったな!こいつお前と同じ大地獄だぞ!」 奇妙なパソコンらしき物を持った男が自分のノートパソコンを慣れた手つきで動かしながら個人情報を漁り愉快そうに叫ぶ。 「あ、あまり喜べねぇよ…」 そう言うのはパイナップルのような髪型をした、これまた妙な体型の男が釣竿を持っていた。 「しょぉぉ~~~がねぇ~~~なぁ~~~まぁ、これからあいつと付き合うってのならそれぐらいが丁度いいかもしれねぇがなァ」 どこからともなく、一人では持ちきれないであろうオーディオセットを取り出したのはソリコミが入った坊主頭の男だ。 「根堀り葉堀りの葉堀りってよぉ~~~…去年散って地面に埋まった葉っぱを掘るって事らしいんだが… 掘りってのは分かる……スゲーよく分かる……掘らなきゃ埋まった葉っぱは見付からないからな… だがそれなら、なんで『地堀り』っていわねぇんだよォォォーーーーーッ!それって納得いくか~~おい…オレはぜーんぜん納得いかねぇ… ナメてんのかァーーーーッ!このオレを!掘ってるのは葉っぱじゃなくて地面じゃねーかチクショオーーー!どういう事だッ!どういう事だよクソッ!!」 眼鏡をかけた巻き毛の男が物に当たりながらこっちに向かってくる。 怖い。貴族なんて比にならないぐらい怖い。 「分からないでもないが…そろそろ止めておけ…」 落ち着いたような声がする。視線だけを動かしその方向を見るが、フードを被った男だ。 目の色が怖かったが、止めてくれた事に感謝した。 …が、次に出た言葉と現象にそれを撤回した。 「皆、そろそろ時間だ」 その言葉と同時に男達が整列する。何が起こるのか分からなかったが、瞼に釣り針が刺さりそれを糸で引っ張られ目を閉じれないようにされた。 その痛みに叫び声をあげようとするが、口は氷で固められ言葉を発することはできない。 シパァーーーーーーz_____ンという音がすると顎の下の石が形を変え、顔を斜めに上げるような台になる。 そうすると、目の前にレンズのようなものが空中に現れ太陽光がダイレクトに目に突き刺さる。 「オレ達のチームのスタンドの殆どを味わえるなんて滅多にない事だぜ?おいィーーー」 「オレのジェントリー・ウィープスをレンズ代わりにしやがってッ!クソッ!クソッ!」 「足りないのは兄貴のグレイトフル・デッドだけですぜ」 「こいつが、それを味わう前にオレ達の能力も全部教育しないとといけないな」 「それじゃあ…始めるとするか…」 「ふンがァァァァァァァ」 そうして丸刈りの男が持ってきたオーディオセットのスイッチを入れると大音量で音楽が流れ、六人の男達が一糸乱れぬ動きで踊り始めた。 ズッタン!ズッズッタン! 「うんごおおおおおおおおおお!!!」 ズッタン!ズッズッタン! グイン!グイン!バッ!バッ! ズッタン!ズッズッタン! ズッタン!ズッズッタン! ズッタン!ズッズッタン! グイン!グイン!バッ!バッ! 「うんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」 ズッタン!ズッズッタン…… ………… …………………… 「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」 勢いよくベッドから身を起こし辺りを見渡す。 部屋だ。ルイズの部屋だ。 「夢…かよ」 全身汗だくだ。ハッキリ言って17年間生きてきた中、最大級の悪夢だ。 ベッドから降りフラフラと立ち上がるが、秘薬で治ったとはいえ病み上がり。さらに最悪の悪夢を見た事で再びベッドに倒れた。 だが、倒れた先は柔らかいベッドの感触ではない。いやまぁ柔らかいっちゃあ柔らかいが、何かこう暖かいモノ。 ルイズが下になっていた。 まだ目を閉じていた事に安堵し慌てて退こうとするが、時スデに遅し。 衝撃で目を開けたルイズが震えだしている。 「…わたしになにをしようとしたの?ねぇ」 「…あーいや、落ち着こう。な。不可抗力だから」 「一ついい事を教えてあげるわ」 笑顔だが、何かヤバイ。そういう顔だ。さっき夢の中で見た気がするんだから間違い無い。 「な、なんでしょうか。ルイズお嬢様…」 「ある人がねぇ…よく言ってたのよ。最初は分からなかったけど、それが今凄くよく理解できるの」 どこからともなく鞭を取り出す姿を見たが、動けない。蛇に睨まれた蛙の気持ちを理解していたッ! 「ブッ殺すと心の中で思ったなら、その時スデに行動は終わっている…っていうのよ………この…この…このエロ犬ーーーーーーーーーーー!!」 「おま…!俺は怪我人だぞ!それに不可抗力だっt………ギャーーー」 10分後、ボロボロになった才人とやっと落ち着いたルイズがマジに不可抗力だったと理解し、テンパりながら治癒の魔法をかけさせにいった事は言うまでも無い。 「…クソッ!マン・イン・ザ・ミラーかと思ったが何だよありゃあ」 ようやっと意識を取り戻し目を開けると見知らぬ部屋の天井だった。 スタンド攻撃かとも思ったが、前にも味わった事があるし何より場の空気が違う事に気付き半信半疑だが結論を出した。 「また、来ちまったってワケか?…洒落にもならねー」 しばらく寝ながら部屋を見回していたが、明らかに現代の、特に言えば日本のものではない。 そうこうしていると、部屋の扉が開き、よーく知っている色の髪が見えた。 ディ・モールト見知っているため文句の一つでも言ってやろうと思ったのだが、違っていた。 髪の色は同じだが、なんっつーかこう一つだけ、明らかに違っていたからだ。主に胸とかが。 「お目覚めですか?」 「…ここは何処だ?」 「その前に、こちらの質問に答えていただけると助かります。…どこでそれを?」 そう言って指差すのは風のルビーだ。ご丁寧に机の上に置かれているあたり、今すぐには敵では無いと判断した。 敵であるならば、こんな高価な物とうに消えている。 ただ、どう答えるかが問題だ。ウェールズから直接だが、素性も知れん相手に言う気にはなれない。 「…悪いが、誰とも知らんヤツにそれを言うほど、マヌケじゃねぇよ」 憮然とした口調で言ったが、相手は不快になるどころか寧ろ微笑んでいた。 「確かにそうでしたわ。ごめんなさいね。カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌと申します」 (……どっかで聞いたな) 何処だったかと必死こいて考えるが、一つ思い当たる事があった。 常人なら忘れてもいいが、情報を重視する暗殺者ならではと言えるだろう。 『ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール』 アホみたいに長い名前だったが、一致点はある。 まさかと思ってもう一度見たが、髪の色が同じで ルイズを大きくしたらそんな感じになるという事もあり、確証はまだ無いが心の中で一族か何かだろうと判断した。 「それで、どこでそれを?」 変わらない笑顔だったが、その目の奥底に確固たる意志の光を見た。 「…そいつを知ってんのは?」 「ご心配なく。今のところ、わたしだけですわ」 『今のところ』というからには場合によっては全て知らせる準備があるという事だ。 グレイトフル・デッドで乗り切ってもよかったが、状況の把握もままならないままそれをするのは自殺行為に等しい。 一応、確証を確実なものにするために最後の質問をしなければならないが。 「…ルイズって名前に心当たりはあるか?」 「わたしの小さいルイズをご存知ですの?」 これで確実だ。もう一度その笑顔を見据えるが、目を見て少なくとも現状では敵意は無さそうだ。 元ギャング視点から見ても裏切るようなタイプでもないし、ルイズの血縁であるという事も手伝って、ある程度の部分は隠しながらも話す事に決めた。 「分かってるだろうが他言無用だ。そいつは……」 プロシュート兄貴―ヤバイ『実家』にIN!! 戻る< 目次 続く